E-M5MKⅢ&UH-EM5Ⅲ IMPRESSION

OLYMPUS E-M5MKⅢ

Smart & High Performance

OLYMPU OM-D E-M5MKⅢは、小型軽量ながら防塵防滴構造を備えた高性能ミラーレス機だ。上位機種E-M1MKⅡと同様のイメージセンサーと画像処理エンジンを搭載し、解像度と画質をそのまま継承するカメラに仕上がった。

連写の最大コマ数は上位機種に比べるとやや落ちはするが、像面位相差AFシステムを搭載し、高精度で優れた動体追従性AF性能を持ち合わせているのが特徴だ。強力な「5軸手ぶれ補正」を搭載し、水中でも洞窟内や低輝度環境でのスローシャッター撮影に強いのが魅力。

また、E-M5MKⅢには水中ホワイトバランスと水中モード2種(水中マクロ+水中ワイド)も搭載される。私は水中シーンのすべてを水中モードで撮影しているので、この水中ホワイトバランス&水中モード搭載は、何よりも嬉しい。

SDカードスロットは、E-M1MKⅡのようにダブルではなくシングルだが、UHS-Ⅱ対応に。カメラボディー自体の材質を金属からプラスチックに、バッテリーをPEN用のBLS-50に変更してカメラの総重量は366gと軽量化の点で進化したが、同時にバッテリー容量がダウンしたことは残念だ。しかし、Bluetooth Ver4.2が搭載され転送速度が上がった関係から、RAWデータのスマホ転送、本体内バッテリー充電が可能になったり、購入しやすい価格設定など嬉しいポイントもある。

OM-D E-M5 Mark III 専用ハウジング UH-EM5III

今回、OLYMPUSからは純正ハウジングは用意されていないが、AOI社からE-M5MKⅢ対応の防水ハウジング「UH-EM5Ⅲ」がデビューした。E-M1MKⅡの純正ハウジングPT-EP14と主要な構造は同じく、ポリカーボネイト製で耐圧水深は60m。

防水レンズポートは従来のOM-Dマウントを継承している。

さらに、UH-EM5Ⅲには今までにない機能が数多く搭載された。ハウジング内の圧力を計測するバキュームセンサーやハウジング内部への浸水を感知するリークセンサーが極めて目玉的な新機能になるが、ダイヤルを軽く操作する為にギア比の見直しやシャッターレバーの力学的デザインの変更、深深度環境でボディー変形に伴うボタンやレバーの動きの再設計など基礎的な性能の向上が強くうかがえた。

特に水中ブラケットMPBK−04を使いハウジングを水中で持った時に、シャッターレバーとダイヤルに自然に指が届き、操作できるデザインは今までに無く、使い勝手重視の設計に舵を切ったメーカーのこだわりを感じた。それでは詳しくこの新しいハウジングUH-EM5Ⅲを見てみよう。

浸水を防止する3重の安全機能

  • ダブルOリング
  • バキュームセンサー
  • リークセンサー

1.ダブルOリング

ハウジング開閉部の防水構造は、メインOリング(リアケース側)とセカンダリーOリング(フロントケース側)のダブルOリング構造を採用。挟み込みによる浸水を低減してくれる。

2.バキュームセンサー

ハウジング内の圧力をモニターすることにより、ハウジングの密閉性を確認するセンサーを標準装備。付属のポンプを使用してハウジング内部を陰圧状態にし、密閉性をリアケースのインジケーターの色で表示する。

3.リークセンサー

ハウジング内への浸水を検知すると、リアケースのインジケーターの点滅とブザー音で警告してくれる。

バキューム&リークセンサーはリアケースに内蔵された充電式電池により動作する

付属のUSB充電ケーブルを背面カバーの内側にあるUSB Type-Cポートに接続し、もう一方の端をUSB充電器DC5V、最小0.5A(市販品)に接続することで充電可能。バッテリーを完全に充電するには約1.5時間を要し、1回の充電でバッテリー駆動時間は約100時間となっている。